めっきり飲むペースが減っている。最近は週に一回、土曜の深夜に「集会」があって、そこで飲むのだが、大抵が同じ店だし立ち飲みですらない。これでは研究は進まない。そんな妙な閉塞感と義務感に背中を押され、月曜朝の買い物帰り、コインランドリーの待ち時間の間に立ち飲みに入ってみた。
店名のHimmel & ÄHDというのはこの辺りのちょっと古い言葉で「天と地」を意味する。ケルンには同名のつまみがあるし、店名として掲げているところも少なくない。きっと地元に昔から根付く言葉なのだろう。
表に立ち飲みがあるのはもはやドイツではおなじみ。今日は中に入ってみる。意外と鰻の寝床式で細長い店内で奥にはテラスの席、真ん中に立ち飲みゾーン。回りを座りの席が取り囲み、なんだかぽっかり浮かぶ島のようだ。朝イチだったこともあり、お客さんはほぼ皆無。ゆったり朝食を取っているご婦人方を見やりながら、Altbierをいただく。ここのアルトはFüchschen(子ギツネ)という名のアルトで、見た目こそアルトらしくない色合いだが、味はアルトそのもの。こんな立ち飲みがスーパーの向かいにあって朝10時くらいから飲めるのである。アルト一杯1.7ユーロはごくごく平均的。
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